教科書?
中国の高校生が何を学ぶのかを知るための良い資料であるという意味で星5つだが,「教科書」としては星1つ。887ページと厚い本なのだが,イデオロギッシュでバランスが悪い。誰かにとって都合が悪い歴史的事実がすっぽりと抜け落ちているだけでなく,構成・叙述に誇張があるように感じる。翻訳者によるあとがきには以下のように示されている。『…日本の歴史教科書が考古学的処理を基本として叙述されているのとは異なる。歴史的事実の確認が十分なされていない歴史観を任意に取り出してくることは科学的でないともいえるが,しかし,歴史は人々の記憶の集積でもある。』 だからこそ,検証が十分になされていない情報を基にした,高校生をある一定の方向に導く事を意図して書かれたとも受け止められるような「教科書」はいかがなものかと思う。
教科書とは呼べない
私は、中学校の教科書の方も読んだのですが、この前中国が日本政府に対してあのような行動をとったのは非常に理屈の通らなく、又、理不尽なもののように思う。中学のほうも同じだが、英雄的な中国人の悲劇的な死などといった、修飾に修飾を重ねた表現。共産党の正当性。まさに歴史の教科書とは思えないほど偏っている。そもそも歴史の教科書とは、もっと違ったものなのではないでしょうか。 この本を読む前は、私は日本側に非があると思っていたのだが、今はもうそのような感情はいだいてません。中国がどういうものであるのかを知るには、最適なのではないでしょうか。
明石書店
新版 韓国の歴史―国定韓国高等学校歴史教科書 (世界の教科書シリーズ) 韓国・中国「歴史教科書」を徹底批判する―歪曲された対日関係史 (小学館文庫) わかりやすい中国の歴史―中国小学校社会教科書 (世界の教科書シリーズ) 世界の歴史教科書―11カ国の比較研究 入門 中国の歴史―中国中学校歴史教科書 (世界の教科書シリーズ)
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